先日、『念佛寺youtube』を更新いたしました。
『松並松五郎念仏語録』ですが、ようやく全体の20%を終えた
ところです。まだまだ先が長いのと、『木村無相お念佛の便り』の更新が
止まってしまっていることに少し焦りを感じています。
しかし、焦った所で進む筈もなく、住職とスケジュールを合わせて粛々と
動画作成をしております。
『松並松五郎念仏語録』は松並先生ご自身が残されたノートを基に住職が
製本したものですが、語録の中には直接松並先生にお聞きしないと、その
御心がわからないようなものもあります。そのあたりは「大体こういうことだろう」ということで終えています。何故その時にしっかりと聞いておかなかったか、或いは記録していなかったのか、と思う事もありますが、例えば、音声や映像で記録したものは案外見返さないという事があります。
私自身も過去に聴聞の際に録音した音声データが結構ありますが、改めて聞き返すことはあまりありません。どこかで保存してあるから「いつでも聞ける」「また次の機会に聞こう」という思いでいるのだろうと思っております。そういうことは音声データなどに限ったことではありません。お寺などでの法話もそうです。「いつか聞きに行こう」「今度の機会にいこう」と思いながらも中々足が向かないという事もあります。そうこうしているうちに、もう二度と法話のご縁に遇う事が出来なくなるということもあるわけです。
現在、TV番組などで活躍されている有名予備校講師の林先生という方がおられますが、その方の決め台詞で「じゃ、いつやるか…今でしょ！」というものがありました。のんびり受験対策をしていては手遅れになるから林先生もその意識を変えるために言ったのかもしれませんが、あの方のお顔を拝見すると私自身「ハっ！」とすることがあります。「今でしょ！」と。
仏説阿弥陀経に「今現在説法（こんげんざいせっぽう）」という言葉がありますが、ここで言われている「今」は「昔は階段だったけど、現在はエスカレーターです」というような間延びした「現在」ではなく、瞬間的な『今』ここに聞こえる説法、という意味での言葉です。しかし、お寺の説法は長いではないかと思われるかもしれませんが、阿弥陀様の説法は「今」この耳に聞こえる南無阿弥陀仏です。それが阿弥陀様の只今の説法なのです。
「私を念念に念じずめにして下されてある。その現れが今聞く南無阿弥陀仏。」
と今回の動画の中で松並先生のお言葉を紹介してあります。今聞こえる南無阿弥陀仏が一体何であるのか・・・最後まで是非ご覧になってください。
念佛寺
